e-Taxのやり方完全ガイド【2026年版】|マイナンバーカードで確定申告
最終更新: 2026年3月
「e-Taxって難しそう」「マイナンバーカードの使い方がわからない」――そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実は、2026年のe-Taxは大幅に使いやすくなっており、スマートフォン1台で確定申告が完結できます。この記事では、e-Taxの事前準備からマイナンバーカードの設定、入力・送信の流れ、よくあるエラーと対処法まで、初めての方でも迷わないよう完全ガイドします。
e-Taxのメリットと紙申告との違い
e-Tax(国税電子申告・納税システム)は、国税庁が運営する電子申告システムです。従来の紙での確定申告と比べて、多くのメリットがあります。
| 比較項目 | e-Tax | 紙での申告 |
|---|---|---|
| 提出場所 | 自宅からオンライン | 税務署に持参or郵送 |
| 提出可能時間 | 24時間(確定申告期間中) | 税務署の開庁時間 |
| 添付書類 | 提出省略可(保管義務5年) | 原本添付が必要 |
| 還付スピード | 約2〜3週間 | 約1〜2か月 |
| 自動計算 | あり(入力すれば自動計算) | 手計算 |
| 還付申告の開始 | 1月1日から可能 | 2月16日から |
特に大きなメリットは還付が早いことです。紙での申告では還付まで1〜2か月かかることがありますが、e-Taxなら約2〜3週間で銀行口座に振り込まれます。また、1月1日から還付申告ができるため、医療費控除やふるさと納税の還付を早く受け取ることが可能です。
さらに、添付書類の提出が省略できる点も大きなメリットです。源泉徴収票、生命保険料控除証明書、医療費の領収書などを原本で提出する必要がなく、5年間の保管義務があるのみです。特にマイナポータル連携を利用すると、これらの証明書データを自動で取得でき、入力の手間も大幅に省けます。
2026年のe-Taxでは、確定申告書等作成コーナーのUI/UXが改善され、スマホでの操作性が向上しました。また、マイナポータル連携対象の証明書が拡大し、ふるさと納税の寄附金控除証明書、医療費通知情報、生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書などの自動取得が可能になっています。
事前準備:必要なもの一覧
e-Taxで確定申告するために必要なものを事前に準備しましょう。
必ず必要なもの
1. マイナンバーカード:署名用電子証明書が搭載されたマイナンバーカードが必要です。通知カード(紙のカード)では利用できません。まだお持ちでない方は、市区町村の窓口で申請できます。発行までに約1か月かかるため、早めの申請をおすすめします。
2. マイナンバーカード読み取り機器:スマートフォン(NFC対応)またはICカードリーダーが必要です。スマホの場合、iPhone 7以降のiPhone、またはNFC対応のAndroidスマートフォンが使えます。パソコンで申告する場合はICカードリーダーを用意するか、スマートフォンをカードリーダー代わりに使えます。
3. インターネット環境:パソコンまたはスマートフォンとインターネット接続環境が必要です。パソコンの推奨ブラウザは、Google Chrome、Microsoft Edge、Safari(macOS)です。
申告内容に応じて必要な書類
給与所得者の場合:源泉徴収票(会社から受け取ったもの)。マイナポータル連携を利用すれば自動取得可能です。
医療費控除を申請する場合:医療費の領収書または医療費通知情報。マイナポータル連携で健康保険組合の医療費通知を自動取得できます。
ふるさと納税の控除を申請する場合:寄附金受領証明書。ワンストップ特例を利用しなかった場合やワンストップ特例の申請期限を過ぎた場合に必要です。マイナポータル連携で自動取得も可能です。
住宅ローン控除の初年度:住宅取得資金に関する借入金の年末残高等証明書、売買契約書のコピー、登記事項証明書など。2年目以降は年末残高証明書のみでOKです。
事業所得がある場合:収支内訳書または青色申告決算書の作成に必要な帳簿。
還付先口座情報:還付金を受け取る銀行口座の口座番号。本人名義の口座が必要です。
マイナンバーカードの設定と暗証番号
e-Taxで最もつまずきやすいのが、マイナンバーカードの暗証番号に関する部分です。マイナンバーカードには4種類の暗証番号が設定されており、e-Taxでは主に2つを使用します。
| 暗証番号の種類 | 桁数 | e-Taxでの用途 | ロックまでの回数 |
|---|---|---|---|
| 署名用パスワード | 6〜16桁(英数字) | 電子署名(送信時) | 5回連続失敗 |
| 利用者証明用パスワード | 4桁(数字) | ログイン認証 | 3回連続失敗 |
| 券面事項入力補助用パスワード | 4桁(数字) | 基本情報の読み取り | 3回連続失敗 |
| 住民基本台帳用パスワード | 4桁(数字) | e-Taxでは不使用 | 3回連続失敗 |
暗証番号を忘れた場合やロックされた場合は、住所地の市区町村窓口で再設定できます。本人確認書類(運転免許証等)とマイナンバーカードを持参してください。コンビニのマルチコピー機では再設定できませんのでご注意ください。なお、署名用パスワード(6〜16桁)はスマートフォンからオンラインで再設定することも可能です(コンビニでの対面確認が必要)。
e-Taxの操作中にマイナンバーカードが必要になるのは主に2つのタイミングです。1つ目はログイン時で「利用者証明用パスワード(4桁)」を入力します。2つ目は申告書の送信時で「署名用パスワード(6〜16桁)」を入力します。この2つの暗証番号は必ず事前に確認しておきましょう。
e-Tax申告の入力の流れ
ここからは、パソコンでの確定申告書等作成コーナーを使った入力の流れを、ステップごとに解説します。
確定申告書等作成コーナーにアクセス
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(https://www.keisan.nta.go.jp/)にアクセスし、「作成開始」をクリックします。過去に作成したデータがある場合は「保存データを利用して作成」も選べます。
提出方法の選択
「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選択します。ICカードリーダーを使うか、スマートフォンをカードリーダーとして使うかを選択できます。スマホの場合は「2次元バーコード」による連携が便利です。
マイナンバーカードで認証
利用者証明用パスワード(4桁)を入力し、マイナンバーカードをICカードリーダーまたはスマートフォンにかざします。初回利用時は利用者情報の登録が必要です。氏名、住所、生年月日などを確認・入力します。
マイナポータル連携(任意)
マイナポータルと連携すると、源泉徴収票、保険料控除証明書、医療費通知などのデータを自動取得できます。事前にマイナポータルで連携設定を行っておくとスムーズです。
申告書の種類を選択
所得税の確定申告書を選択します。給与所得者の還付申告なら「給与所得が1か所のみ」を選ぶと、画面がシンプルになり入力しやすくなります。
収入金額の入力
源泉徴収票の内容を入力します。マイナポータル連携を使っている場合は自動入力されます。手入力の場合は、源泉徴収票の「支払金額」「源泉徴収税額」「社会保険料等の金額」などを転記します。
控除の入力
医療費控除、ふるさと納税(寄附金控除)、生命保険料控除、住宅ローン控除などの控除を入力します。該当する控除がない場合はスキップしてかまいません。各控除の入力画面では、必要な情報を画面の指示に従って入力します。
計算結果の確認
入力が完了すると、所得税の計算結果が表示されます。「還付される税金」の金額を確認しましょう。追加納付が必要な場合は納付方法を選択します。
還付先口座の入力
還付金を受け取る銀行口座情報を入力します。本人名義の口座が必要です。ゆうちょ銀行も指定可能です。
電子署名・送信
申告内容を最終確認したら、署名用パスワード(6〜16桁)を入力し、マイナンバーカードをかざして電子署名を行います。署名が完了すると自動的に送信されます。送信後、「受付結果」画面で受付番号と受付日時を確認し、スクリーンショットを保存しておきましょう。
申告前に税額をシミュレーションしておくと、入力ミスに気づきやすくなります。
スマホでe-Taxする方法
2026年現在、スマートフォンだけでe-Tax確定申告が完結できます。特に給与所得者の医療費控除やふるさと納税の還付申告は、スマホが最も手軽な方法です。
スマホ申告の対応機種
iPhone:iPhone 7以降のモデルで、iOS 15.0以降が必要です。NFCによるマイナンバーカード読み取りに対応しています。
Android:NFC対応のAndroidスマートフォンで、Android 9.0以降が必要です。おサイフケータイ対応機種であればほぼ対応しています。
スマホでの申告手順
スマホでの申告は、基本的にパソコンと同じ流れです。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にスマホのブラウザ(SafariまたはChrome)からアクセスし、スマホ専用のインターフェースで入力します。
マイナンバーカードの読み取りは、スマホの背面にマイナンバーカードをかざして行います。読み取り位置はスマートフォンの機種によって異なるため、うまく読み取れない場合はカードの位置を少しずらしてみてください。iPhoneの場合は背面上部、Androidの場合はおサイフケータイのマークがある位置が読み取りポイントです。
入力画面はスマートフォンに最適化されており、源泉徴収票はカメラで撮影してOCR(自動読み取り)で入力することもできます。手入力に比べて大幅に時間を短縮できますが、読み取り結果は必ず原本と照合して正確性を確認してください。
マイナポータル連携の活用
マイナポータル連携は、e-Taxの入力を大幅に効率化する機能です。マイナポータルに登録されている各種証明書データを確定申告書に自動入力できます。
マイナポータル連携で取得できるデータ
自動取得できるデータ(2026年時点):
1. 給与所得の源泉徴収票情報(勤務先が対応している場合)
2. 生命保険料控除証明書
3. 地震保険料控除証明書
4. 医療費通知情報(健康保険組合等から)
5. ふるさと納税の寄附金控除証明書(特定事業者経由の寄附)
6. 住宅ローン控除関連の証明書(対応金融機関のもの)
7. 公的年金等の源泉徴収票
8. 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
マイナポータル連携の設定方法
マイナポータル連携を利用するには、事前に以下の設定が必要です。
ステップ1:マイナポータル(https://myna.go.jp/)にログインします。
ステップ2:「もっとつながる」メニューから、e-Tax(国税庁)との連携を設定します。
ステップ3:各種証明書の発行元(生命保険会社、ふるさと納税ポータル等)との連携を設定します。
ステップ4:確定申告書等作成コーナーで「マイナポータルから取得する」を選択すると、連携済みのデータが自動入力されます。
マイナポータル連携の設定から実際にデータが取得可能になるまで数日〜数週間かかる場合があります。確定申告の直前ではなく、1月中に設定を済ませておくことをおすすめします。
よくあるエラーと対処法
e-Taxでよく発生するエラーとその対処法をまとめました。エラーが起きても慌てず、以下の対処法を試してみてください。
1. マイナンバーカードが読み取れない
症状:「カードを読み取れません」「認証に失敗しました」と表示される。
対処法:カードをICカードリーダーまたはスマートフォンにしっかり密着させます。スマホの場合は、カードの中央をスマホのNFCアンテナ位置に合わせてください。カードとスマホの間にスマホケースがある場合は外してみましょう。また、Bluetoothやその他のNFC通信が干渉している可能性があるため、不要なアプリを終了させてください。
2. 暗証番号がロックされた
症状:「暗証番号がロックされています」と表示される。
対処法:利用者証明用パスワード(4桁)は3回、署名用パスワード(6〜16桁)は5回連続で間違えるとロックされます。ロック解除は住所地の市区町村窓口でのみ可能です。マイナンバーカードと本人確認書類を持参してください。署名用パスワードについては、スマートフォンでコンビニに行って解除することも可能です。
3. ブラウザのエラー・画面が正しく表示されない
症状:画面が真っ白になる、ボタンが反応しない、エラーメッセージが表示される。
対処法:まず推奨ブラウザ(Chrome、Edge、Safari)を使用しているか確認します。ブラウザのキャッシュをクリアし、ポップアップブロッカーを無効にしてください。また、ブラウザの拡張機能(広告ブロッカーなど)が干渉している場合があるため、シークレットモードで試してみるのも有効です。
4. 送信時のエラー
症状:「送信に失敗しました」「通信エラーが発生しました」と表示される。
対処法:まずインターネット接続を確認します。確定申告期間の最終日(3月15日)付近はアクセスが集中し、サーバーが混雑することがあります。時間をおいて再度送信するか、早朝や深夜の時間帯に試してみてください。なお、入力データは「一時保存」機能で保存できるため、エラーが発生しても最初からやり直す必要はありません。
5. マイナポータル連携でデータが取得できない
症状:「該当するデータがありません」と表示される。
対処法:連携先の設定が完了しているか確認します。設定後、データが反映されるまで数日〜数週間かかる場合があります。また、勤務先や保険会社がマイナポータル連携に対応していない場合もあります。その場合は手入力で対応してください。
e-Taxヘルプデスク:0570-015-901(月〜金 8:30〜19:00、確定申告期間中は土日祝も対応)
マイナンバー総合フリーダイヤル:0120-95-0178(平日 9:30〜20:00、土日祝 9:30〜17:30)
確定申告電話相談センター:最寄りの税務署に電話し、自動音声で「1」を選択
よくある質問
- e-Taxに必要なものは、マイナンバーカード(署名用電子証明書付き)、マイナンバーカード対応のスマートフォンまたはICカードリーダー、そしてインターネットに接続されたパソコンまたはスマートフォンです。マイナンバーカードの暗証番号(署名用パスワード6〜16桁、利用者証明用パスワード4桁)も事前に確認しておきましょう。
- はい、2026年現在ではスマートフォンだけでe-Tax確定申告が可能です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にスマホからアクセスし、マイナンバーカードをスマホにかざして本人認証を行います。給与所得者の還付申告や医療費控除などの一般的な申告はスマホで完結できます。ただし、複雑な事業所得の申告などではパソコンの方が入力しやすい場合があります。
- 確定申告期間中(2月16日〜3月15日)は24時間利用可能です。それ以外の期間は、月曜〜金曜の8:30〜24:00が利用可能時間です。なお、メンテナンス期間は利用できません。還付申告は1月1日から提出可能なので、確定申告期間前に早めに提出すると還付金も早く受け取れます。
- よくあるエラーとして、マイナンバーカードの読み取りエラー(カードをしっかりかざす、NFC位置を確認)、暗証番号ロック(市区町村窓口で解除)、ブラウザの互換性エラー(推奨ブラウザを使用)があります。エラーコードが表示された場合は、国税庁のe-Taxヘルプデスク(0570-015-901)に電話で相談できます。
- e-Taxで確定申告した場合、源泉徴収票や生命保険料控除証明書などの添付書類は原則として提出省略できます(5年間の保管義務あり)。ただし、マイナポータル連携を利用すれば、生命保険料控除証明書や医療費通知情報などを自動取得でき、入力の手間も省けます。
e-Taxに必要なものは何ですか?
e-Taxはスマホだけでできますか?
e-Taxの利用可能時間はいつですか?
e-Taxで送信エラーが出た場合はどうすればいいですか?
e-Taxで申告した場合、添付書類はどうなりますか?
出典・参考資料
e-Taxで申告する前に、所得税額の概算を確認しておくと安心です。